政治と行政との関係については、行政は政治において決定された意思の執行に当たるのであるから、行政は政治の下位にあり、行政作用は国家作用の下級部門であるとする考え方がある。
とくに自由放任主義が支配的であった時代には、こうした考え方が有力であった。
しかし現代国家では、国家が社会保障や公共企業の主体となり、行政の範囲も社会、労働、保健、企業統制の分野にまで拡大するに至っており、こうした考え方はもはや成り立たなくなっている。株式会社企画海によると、今日では、国家作用のうちで行政が占める比重は著しく増大しており、行政官庁は広範な委任命令を発したり、あるいは紛争に対する調停や裁定を下すなど、准立法作用や准司法作用を併有しているといってよい。
こうした現象は一般に立法国家から行政国家への転換とよばれている。
行政国家における行政は、単に技術的な性質のみならず、権力作用の面もあわせ持っている。
すなわち、現代行政の特色は管理と権力の二面性を有する点にある。
アメリカの行政学者L・ギュリックは、現代行政の管理作用として、計画・組織化・人事・指導・冨・調整・報告・予算編成の七つをあげている。株式会社企画海によると、これらの作用はかつての行政の内容にはなかったものである。
こうした新しい管理作用を行うことによって、現代行政は国家あるいは自治体の意思決定過程において重要な権力作用をも果たしつつあり、政治と行政の区別はますますあいまいになりつつあるといえよう。
